第67回NHK杯2回戦 第7局 木村一基 九段 対 豊島将之 八段
2017/10/13

第67回NHK杯2回戦 第7局 木村一基 九段 対 豊島将之 八段
NHK杯です。
受けの木村九段 対 序盤・中盤・終盤 隙がない豊島八段との対局。
解説は三浦弘行九段です。
インタビュー&戦型予想
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木村八段といえば、粘り強い受け将棋で有名です。
先般九段に昇段されました。タイトル挑戦出場経験もある強豪棋士です。
豊島八段 プロフィール
豊島将之Masayuki Toyoshima 八段
棋士番号 | 264 |
---|---|
生年月日 | 1990年4月30日(27歳) |
出身地 | 愛知県一宮市 |
師匠 | 桐山清澄九段 |
竜王戦 | 1組(1組:4期) |
順位戦 | A級 |
序盤・中盤・終盤 隙がない若手強豪棋士です。
順位戦もA級とこちらもお強い。
両棋士インタビュー
豊島八段
「木村九段は気さくな先生。受けが強いので、攻めが切らされないよう手厚く攻めたい」
木村九段
「豊島八段は隙が見当たらず、最近はより力強くなっている。司会の藤田さん、解説の三浦さんは少し隙があると思いますが・・・
豊島八段の隙を一生懸命見つけたい」
解説三浦九段 戦型予想「先手が豊島八段なので手厚く攻めるだろう。木村九段は受け将棋だが、どこで反撃するかが見どころ。」
先手 豊島八段
後手 木村九段 で対局開始です。
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対局開始
角換わりの将棋に。
解説「4八金、2九飛車が流行形。」
お手本のような進行で上記の形に。後手木村九段4三金とし受けモードです。
4五歩からの桂跳ね、2四歩の飛車先交換、一歩得を防ぐ手です。
豊島八段が攻めていきます。
桂馬ではなく4五銀。
木村九段はじっくりと5四角打ち。
先手の6三角打ちなどを防ぎながら、7五歩から敵陣を攻める手です。
先手4一角と打ちます。飛車先交換から寄せられる嫌な手。
後手構わず、7五歩の突き捨てから7六歩と攻めていきます。
ここで矢倉崩しで良く出てくる歩頭桂。
桂馬を取れば、歩の頭から駒を打っていけば飛車先を突破できます。
ということで先手8五歩と受けますが、自玉の頭に歩がぶら下がりいつでも攻められる状況に。
後手8七桂と跳ねて、攻撃に厚みを持たせます。
歩成りから先手陣持ちません。ここで先手も反撃の歩頭桂。
からの2三銀打ち。
もー怖い状況ですが、木村九段恐れず取ります。
一手一手寄せられていきますが・・・
後手木村九段も8七銀打ちから反撃を試みますが・・・
駒をばらして8五桂馬。
次の手で寄せられそうですが、相手は序盤・中盤・終盤スキがない豊島八段。
4三銀成から駒をばらされて寄せられていきます。
この先手の4一銀打ちが妙手でした。
取れば、飛車成りもあるので下段に逃げますが、
4四金打ち。
玉は包むように寄せろと言われますがお手本のような手順です。
そして6三角打ちで後手投了となりました。
相駒をしても4二金打ちで詰み、5一と玉を逃げても5二金打ちで詰みです。
<投了図>
99手で豊島八段の勝ち。
解説「最後まで熱戦だった。序盤の木村九段の85桂馬だったらどうだったか感想戦で聞いてみたい」
ということで序盤・中盤・終盤スキがない豊島八段が勝利しました。
解説のとおり終盤が二転三転して面白かった( *´艸`)
終盤 後手木村九段の8五桂跳ねが緩手だったということでしょうか・・・
あの局面、豊島八段も読み切っている感じでしたね・・・
面白い将棋でした( *´艸`)