【穴熊対策】序盤の革命~藤井システム~
【穴熊対策】序盤の革命~藤井システム~
藤井システムのご紹介です。
居飛車穴熊を横からではなく、縦から攻略する戦法です。
この戦法の生みの親は藤井 猛九段。
対居飛車穴熊戦において、相手が穴熊に組む前に、居玉のまま攻め崩すという戦法です。
元々対居飛車穴熊戦の振り飛車は、美濃囲いが主流でしたが、囲いの固さから終盤の寄せ合いで不利になることが多々あり、
振り飛車側は対穴熊戦に苦戦していました。
そんな中藤井システムが産まれたことにより、
振り飛車でも穴熊を攻略することが可能になり、序盤から駆け引きがなされるようになり、序盤の流れを変えたという点では革新的な戦法でした。
1995年の対井上慶太九段戦で、藤井システムを初めてお披露目し、47手で井上九段が投了。
将棋界に藤井システムブームが巻き起こり、藤井九段は藤井システムを原動力に竜王戦史上初の三連覇を達成されています。
藤井システムの駒組
▲7七角 △6二銀 ▲6七銀 △5二金右 ▲6八飛 △5四歩
▲1六歩
居玉のまま四間飛車に組み、端歩をつきます。
ここで相手(居飛車側)が端歩をつき返さなければ、穴熊に組む可能性が高いです。
この端歩は相手が穴熊に組むかどうかを確かめる一手です。
そして四間飛車の美濃囲いから桂馬を跳ね、相手が穴熊に組む前に角で玉のコビンを攻めるのが基本的な考えです。
▲7七角 △6二銀 ▲6七銀 △5二金右 ▲6八飛 △5四歩
▲1六歩 △4二玉 ▲5八金左 △3二玉 ▲3八銀 △5三銀
▲4六歩 △3三角 ▲3六歩 △2二玉 ▲3七桂 △1二香
▲3五歩 △同 歩 ▲2五桂 △2四角 ▲5六銀 △4四歩
▲6五歩 △4三金 ▲4五歩
藤井システムのポイント
相手が穴熊に組む前に、居玉のまま四間飛車、桂跳ね、角のラインで叩く
藤井システムの底歩
藤井システムの囲いは6筋の底歩がポイントです。
この底歩が意外と固いです。攻守ともに竜が効いており、なおかつ玉の右側4~1筋も美濃囲いで玉廻りが広いので、相手が穴熊を諦めて攻め合いになっても藤井システム有利と言われています。
藤井システムの底歩
藤井システムは6九の底歩が固い。底歩を打つために飛車先を交換しておくのがポイント。
まとめ
藤井システムは対居飛車穴熊の戦法ですが、四間飛車がベースとなる戦法です。
四間飛車を指し慣れていないのに藤井システムを指すと、失敗する場合も多いです。
(なんだかんだ居玉なので、失敗し不利になることが多い)
まずは四間飛車を覚えてから指すようにしましょう。
藤井システムは四間飛車の応用技。
藤井システムを指す前に四間飛車を指して感覚を掴みましょう
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